日本食物繊維学会 第19回学術集会の御案内

 思い起こせば,平成8年6月に日本食物繊維研究会が発足し,現理事長の奥先生とニュースレターや研究会誌を手作りで発行してきました。その後,活動は順調に拡大し,平成16年4月に日本食物繊維学会となりました。その間に,当時大妻女子大学の池上幸江先生が集会長となり,第7回学術集会が開催されました(平成14年11月1-2日)。昨年度は,仁愛大学で第18回学術集会が開催され,多くの演題が集まり,成功裏に終わりました。地方ならではのおもてなしを受け,集会長の谷先生と実行委員の先生のご尽力の賜物と感謝しております。また,昨年度の産学協議会で話題になりましたように,学会として食物繊維の定量法や栄養表示への適用など一定の考えをまとめました。さらに,ルミナコイド素材のエネルギー評価も素材数が増え,消費者庁に提案したところです(ホームページを参照下さい)。今後,本学会の役割は益々大きくなるものと思われます。
 さて,会員の皆様,賛助会員の皆様に支えられ,本年度は,第19回学術集会を開催できる運びとなりました。第19回学術集会は,平成26年11月29日(土),30日(日)に大妻女子大学で開催します。久しぶりの都内での学術集会ですので会員の皆様におかれましては奮ってご参加下さい。今回は,シンポジウムを29日のみとし,一般演題のディスカッションの時間を多く取りたいと思います。また,特別講演として,昨年までFDAに在籍していました,Barbara Schneeman先生を招聘して,アメリカの食物繊維に関するヘルスクレームについて講演いただく予定です。日本においても,食品の機能性表示の規制緩和が予定され,興味深い内容かと思います。また,シンポジウムでは,食物繊維の給源として古くから研究されてきた穀物の再発掘を目的として,"Cereal Fiber研究の最前線"というテーマを取り上げたいと思います。少しでも穀物の研究者が増えてくれればと願っています。シンポジウムでは,ルンド大学のInger Bjorck先生を招聘して,穀物摂取と消化管ホルモン応答に関するヒトでのエビデンスを紹介してもらう予定です。30日午後には,市民公開講演会を大妻講堂で開催します。食物繊維の調理法のデモや腸と全身の健康の関係について講演いただく予定です。さらに,著名人を招いてトークセッションも企画中です。お時間のある会員の皆様には是非とも残って参加下さい。

第19回日本食物繊維学会学術集会長  青江誠一郎
(大妻女子大学)